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・カラーボックスと換気扇で、模型用の塗装ブースを自作
・整流板を入れ、ブース全体から吸い込みやすい構造に
・市販品の 吸引力・サイズ・価格 に不満がある人向け
・材料、作り方、配線、フィルター、吸引性能までまとめています
エアエアブラシ塗装では、塗料ミストや臭いが発生するため塗装ブースは必須ですが、市販品では価格が高い、吸引力が物足りない、サイズが合わない、と感じることもあります。
そこで、カラーボックスと換気扇を使った自作塗装ブースを紹介します。
側面に換気扇を設置し、内部に整流板を入れることで、吸い込みを一箇所に偏らせず、ブース全体からミストを引き込みやすい構造にしました。
この記事では、構造の考え方、必要な材料、具体的な製作手順、実際の吸引性能まで順番にまとめています。
この塗装ブースの簡易スペック
- 用途 :エアブラシ塗装用
- 本体 :1段カラーボックス
- 換気扇 :24cm換気扇
- 構成 :側面排気+整流板+フィルター
- 材料費目安:約12,000円
- 作業難易度:木工・穴あけ・簡単な配線あり
今回作る塗装ブースの構造
今回作る塗装ブースは、1段カラーボックスを本体にし、側面に換気扇を取り付けた構造 です。
比較的そろえやすい材料で構成しているので、自作のベースとして扱いやすい形だと思います。
構成としては、主に次の4つの要素で成り立っています。
- カラーボックス
塗装ブースの本体として使います。
十分な塗装スペースを確保でき、加工もしやすいのが利点です。 - 側面に取り付けた換気扇
ブース内の塗料ミストや臭いを外へ排出するための中心になる部分です。 - 換気扇の前に入れる整流板
吸い込みを一箇所に偏らせにくくし、ブース全体からミストを引き込みやすくするための部材です。 - 換気扇入口側に付けるフィルター
ミストや粉じんをある程度受け止め、換気扇の汚れを抑える役割を持たせています。
今回はこの構成にすることで、吸引力・作業スペース・コストのバランスを取りやすい塗装ブース を目指しました。
整流板を入れる理由|ブース全体から吸い込みやすくするため
この塗装ブースでは、換気扇の前に整流板を入れている のがポイントです。
側面に換気扇を置く構成では、整流板がないと吸い込みが換気扇の近く一箇所に集中しやすくなります。
そこで整流板を入れることで、吸い込みを分散させ、ブース全体からミストを引き込みやすい流れ を作っています。
塗装位置が少しずれても吸引が極端に偏りにくくなるので、実際の使い勝手にも効いてくる部分です。
今回の塗装ブースでは、この整流板の有無が構造上かなり重要だと考えています。
後の工程でも、この整流板をどう作るかを詳しく紹介します。
自作塗装ブースに必要な材料
今回使用した主な材料はこちらです。
換気扇
カラーボックスに取り付けられる、というサイズの条件を満たしつつ、吸引力、騒音レベルともに満足できるレベルの商品です。
カラーボックス
1段タイプであれば同じ製品でなくても大丈夫です。
換気扇サイズの都合上、「高さと奥行きの内寸が27cm以上あること」が必須条件です。
材料リスト
| No. | 名称 | 仕様 | 概算価格 |
| 1 | 換気扇 | パナソニック FY-24JG8 | ¥7,500 |
| 2 | カラーボックス | 1段タイプ 高さと奥行きの内寸が27cm以上 | ¥1,300 |
| 3 | アルミホース+ホースバンド | 内径100mm | ¥1,200 |
| 4 | ネジセット x8 | M4 25mmのネジとナット、ワッシャー | ¥500 |
| 5 | プラダン | 最低 30cm×50cm程度 | ¥300 |
| 6 | 工作用木材 | 5x10mm程度、最低70cm以上 | ¥200 |
| 7 | 両面テープ | 幅1cm程度 | ¥200 |
| 8 | 電源ケーブル | ¥600 | |
| 9 | 焼き網(27cm角) | 100円ショップで購入可能 | ¥100 |
| 10 | 換気扇用フィルター | 100円ショップで購入可能 | ¥100 |
| 合計 | ¥12,000 |
※価格は私が購入した当時のものです。最新の価格はリンク先で確認してください。
注意事項
- 自己責任での実施
ここで紹介している手法を実践する際は、全て自己責任で行ってください。
実施に伴う怪我、損害、事故等については一切の責任を負いかねます。 - 安全対策の徹底
電気工作やDIYには危険が伴います。必ず適切な安全装備を着用し、適切な作業環境で行ってください。
特に電気に関わる作業は、感電や火災のリスクがあるため、十分な注意が必要です。
自作塗装ブースの作り方
ここからは実際の製作手順を紹介します。
STEP1 カラーボックスの加工
カラーボックスの側板に換気扇を取り付けるための穴を開けます。
穴の大きさは240mm角です。
注意点としては、下図のとおり背板(青い部分)が意外と前に出ている、ということ。
側板の全長を基準にして穴の位置を決めると換気扇と背板が干渉しますので、背板の位置を意識するようにしてください。
なお、穴の精度についてはあまり必要ありません。
換気扇が通りさえすれば大丈夫です。
私の完成品もこの程度の仕上がりです。
STEP2 換気扇の仮止め
STEP1で空けた角穴にきちんと換気扇が収まるかを確認するために、仮止めを行います。
この時点ではカラーボックスはまだ組み立てず、側板と換気扇だけで作業した方が楽に進められます。
事前に 商品図面 と 工事説明書 に目を通しておいてください。
2-1. 換気扇本体の取付穴(薄肉)を貫通させる
本来はタッピングネジを使って穴を空けつつ固定する事を想定しているため、穴が貫通していません。
この後の作業が楽になるので、あらかじめ5mmのドリルで貫通させておきましょう。
計9箇所あります。
2-2. ②の側板に換気扇本体から外したアダプターを通す
説明書ではアダプターをネジ止めすることになっていますが、しなくても大丈夫です。
2-3. 換気扇本体をセットする
説明書の指示通り、アダプターのガイドに沿わせて確実に入れましょう。
2-4. 側板にネジ用の穴を空ける
換気扇の開口部(ファンが見える側)を上に向けた状態で、側板の位置を合わせます。
そのまま側板を押さえながら、3-1で空けた穴の位置を側板にマーキングします。
マーキングできたら一旦換気扇をアダプターも含めて外し、側板のマーキングした箇所に5mmドリルで穴を空けます。
2-5. 側板に換気扇を仮止めしてみる
もう一度側板に換気扇本体をセットし、ネジとナットを使って固定してみます。
もし穴位置がズレている場合はこのタイミングで修正しておきます。
問題なく固定できることを確認したら、再度、換気扇本体を外しておきます。
STEP3 カラーボックスの組み立て
カラーボックスの説明書にしたがってカラーボックスを組み立てます。
STEP4 整流板を作る
整流板を設置することで、塗装ブースの吸気が一箇所に集中するのを防ぎ、ブース全体からミストを吸い込むようになります。
整流板の完成形はこんな感じになります。
寸法はあまり正確じゃなくても大丈夫です。
4-1. 整流板を切り出す
まず、プラダンを2枚切り出します。
縦方向はカラーボックスの高さ方向の内寸に合わせ、横方向は1枚目:28cm、2枚目:20cmとしました。
次に、切り出したプラダンの上下の辺から、両端20mmほど残し5mm幅で切り欠きます。
出来上がりの形状は下図のようになります。
プラダン(段ボールの場合も)の目方向は横にしてください。
縦にしてしまうと換気扇の吸引力に負けて折れてしまう可能性があります。
4-2. 整流板固定用の部材を切り出す
工作用木材をカラーボックスの高さ方向の内寸と同じ長さで切り出します。
ついでに両面テープを3箇所(1枚は中央、上下は端から1cm程度空けて)貼っておきます。
これを2本用意してください。
以下「固定部材A」とします。
さらに、工作用木材を2cm程度の長さに切りとってから、下図の赤点線部を切ってL字型にします。
これを4個作ります。
同じく「固定部材B」とします。
4-3. 整流板の取り付け位置を決める
イメージしやすいようにまずは完成形の画像を。
固定部材Bで位置決めし、固定部材Aが整流板本体を支える形となります。
真上から見ると下図のようになります。
赤が整流板です。
私が試した結果としては、整流板の位置はアバウトでもあまり性能には影響していない感じです。
作業の進め方ですが、整流板を仮置きして大体の位置を決めたら、固定部材Bを両面テープで床面に仮止めします。
床面に貼った固定部材Bの真上に来るように、天面にも固定部材Bを仮止めします。
固定部材Aを所定の位置(上の図を参照)に設置してから両面テープの台紙を剥がし、整流板も再設置して固定部材Aに貼り付けます。
整流板を2枚とも設置できたら、次の工程の邪魔になるので一度固定部材Aごと外しておきます。
固定部材Bは外さないように気をつけてください。
(固定部材Bの貼り付け位置をマーキングしておくと、外れてしまったときに戻すのが楽になります)
また、ここで固定部材Bをグッと30秒ほど押し付けて、しっかりと固定しておきましょう。
STEP5 換気扇をカラーボックスに固定する
5-1. 換気扇を固定する
2-5. と同じ手順ですが、カラーボックスが組み上がっている分、作業がやりにくくなります。
工具をぶつけたりして固定部材Bが外れてしまわないよう、注意して作業してください。
5-2. 換気扇への配線
工事説明書 にしたがって電源ケーブルを配線します。
アースは取らなくても大丈夫かと思います。
ケーブルが引っ張られた場合に接続端子部に直接力がかかる状態は危険(端子部が抜けてショートする、など)なので、画像のように余長を取ってから換気扇本体に結んでおく、などすると良いです。
また、ここで換気扇の動作確認をしておきましょう。
5-3. アルミホースの取り付け
アルミホースを換気扇に取り付け、ホースバンドを使って固定します。
STEP6 フィルター、整流板の取り付け
まず、換気扇用フィルターを30cm角程度にカットし、フィルター → 焼き網 → 換気扇 の順になるように、換気扇の吸入口の手前に配置します。
焼き網がフィルターを支える形になるため、塗装ミストをフィルターで受け止めながら換気扇へ空気を流す構造になります。
フィルターが汚れた場合は、焼き網から取り外して交換するだけなのでメンテナンスも簡単です。
あとは、整流板を再度取り付ければ完成です。
塗装ブースの吸引性能を確認
自作塗装ブースの性能を確認するため、
エアブラシのミストを可視化して吸引状態を動画で確認しました。
動画について少し補足しますと、
・画面左側が塗装ブースで、真上から撮影
・画面右側からエアブラシを吹きかけ
・蛍光塗料とUVライトを使用することでミストを光らせて可視化
となります。
蛍光塗料はガイアノーツのエナメル蛍光グリーンを5〜6倍程度に希釈したものを使用し、
コンプレッサーはGSIクレオスの Mr.リニアコンプレッサー L7 の最大エア圧のまま、
エアブラシの塗料調整は最大、で吹いていますので、私の環境において実現可能な最大ミスト量で撮影しています。
ドライアイスが手に入ったのでもう一つ動画を作ってみました。
こちらはBGM付きです。
動画から分かる通り、この方法で可視化できるミストに関しては完全に吸引しているように見えます。
防毒マスクの併用
塗装ブースがあっても防毒マスクは用意した方が安心です。
私はシゲマツの防毒マスク本体(TW02S) と 有機ガス用の吸収缶(TS/OV)の組み合わせで使っています。※吸収缶は2個必要です
導入前に感じていた「健康に悪そうで不安」という気持ちがかなり払拭できたので、それだけでも買ってよかったと思っています。
まとめ
カラーボックスを使った塗装ブースは、比較的簡単な工作で実用的なものが作れます。
吸引力の高い換気扇と整流板の構造を意識すれば、市販品に近い性能も十分に実現可能です。
エアブラシ塗装を快適に行うためにも、自作塗装ブースはおすすめのDIYです。
塗装後の乾燥には乾燥ブースも便利
塗装作業を効率化するためには、乾燥ブースもあると便利です。
乾燥ブースを使うことで
- 塗装面の乾燥を早める
- ホコリの付着を防ぐ
といったメリットがあります。
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